あると:「100万円で商売を始めて、最後に120万円になりました」
アルマ:「じゃあ、20万円もうかったんですか?」
あると:「そう考えてよさそうですね」
わると:「ほな、もう終わりやん。20万円もうかった。会計いらんやん」
ワルマ:「商売が終わったあとに、いくら増えたかだけ知りたいのであれば、反論する理由はありませんね」
あると:「……今回の話だけなら、かなりその通りです」
アルマ:「え?」
あると:「たぶん今日は、会計の出番はありません」
わると:「第1回で終わったやん」
困りましたね。
20万円もうかった。……でいい?
最初は100万円。
最後は120万円。
商売は、もう全部終わっています。
なら、20万円増えた。
今回は、「20万円もうかった」と考えてよさそうです。
難しい計算をしたわけではありません。
最初と最後を比べただけです。
本当にこれで終わりなら、わるとの言うとおり、会計の出番はなさそうです。
でも、ひとつ気になります。
どうして今回は、こんなに簡単なのでしょう。
どうして、何も起きない?
改めて見ると、今回の商売は妙に行儀がいいんです。
途中で、自分のおカネを追加していません。
わると:「足してたら?」
あると:「今日は、足していないことにしましょう」
生活費などのために、おカネを抜いてもいません。
借金もしていません。
わると:「借金してたら?」
あると:「今日は、それもありません」
最後には、売れ残った商品もありません。
あとでもらうおカネも、あとで払うおカネも残っていません。
そして、商売そのものもそこで終わっています。
アルマ:「全部、きれいに片づいてるんですね」
あると:「そう。片づけてあるんです」
100万円から120万円になるまでの間に、話をややこしくするものを、今回は置いていません。
だから最後に箱を開けて、最初と比べれば分かる。
わると:「そら最後に数えたら分かるわ」
あると:「そうなんですよ。今回は、それで分かってしまうんです」
簡単なのは、会計ではなく世界の方だった
ここで、最初とは少し見え方が変わります。
100万円が120万円になった。だから20万円もうかった。
それが簡単だったのは、会計が簡単だったからではありません。
今回は、商売の世界の方を、何も起きないくらい単純にしていたからです。
事件が起きなかった、というより。
事件が起きないように、全部片づけてあった。
わると:「ほな、やっぱり会計いらんやん」
あると:「この世界のままなら、そうかもしれません」
ただ、この商売の箱に、一つだけ余計なものが入ったら。
たぶん、次の散歩から少し様子が変わります。
今日は、何も起きない世界を、そのまま眺めて帰りましょう。






どんな話に繋がるんだろう?
ワクワク、楽しみにしていますね!
次のお散歩をお待ちしております⭐